Mt.FUJI

久々の富士山 登山


中学生の時と、22、3歳の時に登って以来、久々となった富士登山。「30も過ぎたことだし登っとくかあ!」といきなり決行。
ルートは前2回と同じ河口湖口からで、お盆中はマイカー規制により麓から5合目までシャトルバスで移動。5合目から頂上までの登山。

今回も「ご来光」目的なのでPM9時前に5合目に到着。
お店で肩くらいの長さで鈴のついた「杖」を調達。「チャリ−ン、チャリ−ン」と鳴らしながら歩く。
富士山はこれがあるとかなり便利で、各合目ごとに焼印をしてもらう人も多い。
すでに息は白く、6合目までは比較的に平坦路が続く。

最初は意気揚揚と歩き、満点の星空や流れ星を眺めていたが、7合目辺りからは本格的な
山登りになっていく。「お年寄りでも登れる山」とはいうが、それはガイドがいての話で、ペース
配分を誤れば、若者とてバテるし、高山病にかかってしまう。必要以上に休むと余計に疲れる。
前回はハイペースで登ってしまい、邪魔だなあと思って抜いたお年寄りの団体ツアーに、9合目
辺りで抜き返されてしまった記憶がある。
富士山はほとんどが火山の地質なので、周りの岩も触ると手を切ったり
するし、地面も軽石が砕けた砂なので固まらず、足をすくわれ易く、
踏ん張りが利かないので、意外につらい。

7合目付近ではまだ、フリース程度でちょうど良く、歩いている分には
気持ちがいい。真っ暗なので懐中電灯片手で進む。

8合目付近まで来ると、そろそろ疲労も出てくる。途中で5分程度の
休憩をはさみ、水を飲んだり、持参したお菓子などを食べるが、
この辺から寒さも増してくる。休みたいが止まると体が冷えてじっとして
いられなくなる。もう歩くペースは「半歩ずつ」といった感じ。

途中には各合目ごとにいくつも山小屋があり、休憩する人や仮眠する人も多い。楽なパターンでは、午後から登りだし8合目辺りで
夕食と睡眠をとり、AM3時くらいから日の出にあわせて登りだす。ツアーなどではこれが一般的で、僕のような夜通しで登るのは
個人が多く、「ご来光登山」では割合は半々といった感じ。中には8合目で仮眠し、小屋で日の出を見てから山頂に行く人もいる。
夜に登る利点は暗いこと。「まだあんなにあるのか・・・」という精神的疲労が少ない(笑)

8合目付近から頂上までは、”寒さと疲労と眠気”との戦いになる。皆ご来光目当てなので、上に行くにつれて人も多くなるが
言葉少なに黙々と歩き、登山道の脇には倒れこむように横になる人も増える。さらに止まると凍えるほど寒いので、一番高い頂上で
日の出まで待ちたくない。時間を見ながら極力ゆっくり歩き、風のあたらない場所で休憩をいれる。唯一の救いが日本一高い所で見る
満点の星空。無数の流れ星。さすがにカメラにはおさめられなかった。

    時間調整もむなしく、日の出の1時間半前のAM3時
に山頂に着いてしまった。山小屋の外の風のあたら
ない場所にうずくまり、30分ほど寝てしまう。




この頃になると、ペース配分をわきまえたツアー
の人たちが、次々と到着する。





そして薄明るくなる4時ごろ、寒さはピークになる。
おそらく5〜8℃ほど。疲れてはいるが寒いので
うろうろと歩き回りながら山頂での一服!たまらん!





富士山噴火口はでかい。静岡側から登ってきた
反対側の人が米粒程にしか見えない。1周1時間半。


日の出

2001.08.14 AM4時半頃
あたり一面何も遮るものが無く、地球の丸さを実感できる。
眼下に雲があり、日本有数の山が頭だけをだす。


拝む人、見惚れる人、万歳三唱する人、登った人だけのご褒美。
太陽からの暖かさを感じる瞬間でもある。

山頂で日の出を見て、記念にと杖に焼印を押してもらう。山頂での
楽しみに、タバコを1本だけ持っていったが、もうひとつ、麓に着いて
から煎れたコーヒーを持参した。これも暖かくてうまかった。贅沢気分。

山頂を満喫したあとは、「天国から地獄へ」。下らなければならない。
帰りは明るいので下まで良く見える。高さにしておよそ1500mの下り。
火山灰だけの山肌をジグザグに降りるが、一歩一歩足が埋まり、足を
挫いたり、転ぶ人があとをたたない。かくゆう自分も両方した。
3時間ほど下りっぱなしで、膝や腰への負担も大きく、年配者などは
帰りのほうがきついかもしれない。6合目からは馬や馬車もあり、5合目
まで運んでくれる。
陽が昇ると急に暑くなる。着込んだものをすべて脱ぐ。
日差しも強く、サングラスにUVクリームを準備した。

悲劇の6合目。とうとう持病の腰痛が悪化。立てなくなり
しばらく休憩。なんとその後は荷物を彼女に持たせて
しまった・・・。彼女は僕より数倍元気である・・・

AM8時半に5合目へ下山し、食事をしてからシャトルバ
スで麓の駐車場へ。自分の車に乗り込むなり2人で爆睡
となった。

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